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2026/09/16

コンサル転職で後悔する5つの理由|うち4つは、入社前に潰せる 

    本記事には広告(プロモーション)が含まれます。

    この記事は、別々のファームに在籍した2人で書いています。

    • 山口翔太:アクセンチュアに2017年から2021年まで在籍。アナリストからマネージャーまで。在籍中は中途入社者を受け入れる側にも

    • 田中麻衣子:ベイカレント・コンサルティングに2019年から2023年まで在籍。アナリストからコンサルタントまで、IT・流通領域を担当

    別の会社にいた2人ですが、「後悔している人」の理由はほぼ同じでした。 会社固有の話ではなく、総合系コンサルという業態そのものに起因するからです。

    そして重要なのは、5つのうち4つは入社前の質問で潰せることです。潰せないのは1つだけ。そこが本当の分かれ目です。

    後悔の理由は、5つに収まる

    #

    後悔の中身

    入社前に潰せるか

    ①

    仕事の中身が想像と違った

    潰せる

    ②

    配属・アサインで環境が決まった

    潰せる

    ③

    年収の上がり方が思ったのと違った

    潰せる

    ④

    忙しさの波が読めなかった

    潰せる

    ⑤

    顧客のために踏ん張れなかった

    潰せない

    順番に見ていきます。

    ① 仕事の中身が想像と違った

    いちばん多い後悔です。

    コンサルは「経営課題を解決する仕事」として語られます。実際にやることは、関係者の間を行き来して合意を取る、地味な調整業務がかなりの比重を占めます。

    私がいたIT領域では、業務側と開発側の間に立って要件を通す役割が中心でした。分析して示唆を出す時間より、その示唆を通すための時間のほうが長い。(田中)

    アクセンチュアでも同じでした。関係部署の意見をすり合わせ、資料の粒度を揃え、会議前に根回しする。組織が大きいクライアントを相手にする以上、これは避けられません。(山口)

    「頭を使う仕事」を期待して入ると、ここで落差を感じます。

    潰し方

    面接で、こう聞いてください。

    直近で担当された案件で、一週間のうちいちばん時間を使っていた作業は何ですか

    「資料作成」「関係者との調整」という答えが返ってくるはずです。それが実態です。 そこに耐えられるかを、入る前に判断してください。

    向き不向きの整理はコンサルに向いている人・向いていない人にまとめました。

    ② 配属・アサインで環境が決まった

    同じ会社に入っても、経験はまったく変わります。

    アクセンチュアは配属制です。どの領域のどの業界グループに入るかが先に決まり、案件はその中から割り当てられます。どのチームに入り、誰の下につくかで、日々の負荷も昇進のしやすさも変わりました。

    経験のあるマネージャーの下なら炎上せずに進みます。そうでなければ、避けられたはずの深夜作業が起きる。自分ではコントロールできない部分が大きい。

    正直に書くと、昇進は声が大きい上司の下のほうが通りやすいという実感もありました。(山口)

    ベイカレントはワンプール制で、組織の区分がありません。その代わり案件ごとにアサインが決まります。 希望を出せばなるべく準じて調整してくれましたが、言わない人には調整のしようがない。(田中)

    どちらも「入ってから分かる」部分です。だから後悔になります。

    潰し方

    • 入社後、最初のアサインはどのように決まりますか

    • 私の経歴だと、どのような案件で声がかかりやすいですか

    • 配属先は選考の段階で決まりますか、入社後ですか

    3つ目が重要です。 選考時点で決まるなら、そこが交渉の対象になります。

    ファーム別の詳細はアクセンチュア転職で後悔する人の共通点に書きました。

    ③ 年収の上がり方が思ったのと違った

    平均年収を見て入ると、ほぼ確実にズレます。

    コンサルの年収は等級・役職で決まります。そして年次で自動的に上がる仕組みではありません。

    アクセンチュアの等級は11段階で、2つ上がって初めてベース給の水準が変わります。 1段ずつは細かい。(山口)

    ベイカレントは逆で、役職ごとの年次幅が広く、昇格したときの上がり方がかなり大きいです。ただし昇格しない期間はあまり動きません。(田中)

    設計が違うだけで、どちらも「年次で上がる」わけではない点は共通です。

    日系企業の感覚を持ち込むと、3年目くらいでズレに気づきます。

    潰し方

    • 提示いただく等級は何で、そのレンジはいくらですか

    • 次の等級に上がる標準的な年数と、条件は何ですか

    • みなし残業の扱いと、賞与の比率を教えてください

    3つ目を聞かない人が多いのですが、手取りの感覚がここで変わります。

    そして、「平均年収◯◯万円の会社に入る」ではなく「昇格すればそこに届く会社に入る」と読み替えてください。

    ④ 忙しさの波が読めなかった

    「月平均◯◯時間」という数字は、実感と一致しません。

    アクセンチュアの公開集計では月平均残業約30時間です。でも実感としては、通常期は1日2〜3時間で定時退社もある一方、繁忙期は月80時間近くまで行くことがありました。 最も重いのは本稼働直前です。(山口)

    ベイカレントでも、労働時間の感覚はほぼ同じでした。総合系として大きくは変わりません。(田中)

    平均を出すことに意味がありません。 月30時間の月もあれば80時間の月もある。年間で均した数字は、どの月の実感とも合わない。

    潰し方

    • 直近の案件で、いちばん忙しかった時期はどれくらいでしたか

    • その時期は、どれくらい続きましたか

    • 案件のどのフェーズが最も重くなりますか

    平均ではなくピークを聞いてください。 生活が壊れるのはピークのときです。

    フェーズごとの実際はベイカレントは激務なのかに整理しました。

    ⑤ 顧客のために踏ん張れなかった — これだけは潰せません

    ここが本題です。

    コンサルの仕事は、自社の製品でも自社の事業でもないものに、自分の時間と労力を注ぎ込むことです。深夜まで資料を直すのも、他社のためです。

    ここに意味を見出せるかどうかは、入ってみないと分かりません。

    面接でいくら質問しても、この答えは出ません。自分の内側の問題だからです。

    ただし、予測はできます

    受け入れ側にいたとき、続く人には共通点がありました。

    「顧客を本当に変えたい」と思った原体験がある。

    大きな話でなくていいんです。

    • 前職で、顧客の業務が明らかに非効率なのに、自分の立場では変えられなかった

    • 提案が通らず、その後に顧客が困っているのを見た

    • 現場の人が納得して動き出した瞬間に、手応えを感じた

    こういう具体的な記憶がある人は、炎上案件でも踏ん張れます。(山口)

    逆に、「成長したい」「裁量が欲しい」「年収を上げたい」だけで入った人は、最初のきつい案件で折れます。動機が自分の内側にしか向いていないので、他社のために深夜まで働く理由が見つからない。

    自分に聞いてみてください。「顧客を変えたい」と思った瞬間が、具体的に思い出せますか。

    思い出せないなら、それは向いていないという意味ではありません。ただ、この業態でなくてもいいかもしれないということです。

    後悔しているが、辞めるべきかは別の話

    最後に1つ補足します。

    後悔と、辞めるべきかは別です。

    ①〜④が理由なら、多くは環境の問題です。配属を変える、アサインの希望を出す、案件のフェーズが変わるのを待つ。会社を辞めなくても解決する可能性があります。

    ⑤が理由なら、ファームを変えても同じです。 業態そのものが合っていない。

    この切り分けをせずに辞めると、次の職場で同じことが起きます。 判断の順番はコンサルを辞めたいと思ったときに整理しました。

    面接でそのまま使える確認リスト

    ①〜④を潰すための質問を、まとめておきます。オファー面談で聞いても遅くありません。

    仕事の中身

    • 直近の案件で、一週間のうちいちばん時間を使っていた作業は何ですか

    配属・アサイン

    • 入社後、最初のアサインはどのように決まりますか

    • 配属先は選考の段階で決まりますか、入社後ですか

    • 私の経歴だと、どのような案件で声がかかりやすいですか

    年収

    • 提示いただく等級とそのレンジはいくらですか

    • 次の等級に上がる標準的な年数と条件は何ですか

    • みなし残業の扱いと、賞与の比率を教えてください

    忙しさ

    • 直近の案件でいちばん忙しかった時期は、どれくらいでしたか

    • その時期はどれくらい続きましたか

    この9個を聞くだけで、後悔の8割は避けられます。 そして、曖昧にしか答えられない会社は、それ自体が情報です。

    よくある質問

    コンサル転職で後悔する人は多いですか 一定数います。ただし理由は5つに収まり、うち4つは入社前の質問で潰せます。

    後悔する理由でいちばん多いのは何ですか 仕事の中身が想像と違ったことです。地味な調整業務がかなりの比重を占めます。

    年収は本当に上がりますか 提示される等級によります。年次で自動的に上がる仕組みではないので、「平均年収の会社に入る」ではなく「昇格すればそこに届く会社に入る」と読み替えてください。

    入社前に聞いても答えてもらえますか 答えてもらえます。むしろ曖昧にしか答えない会社は、それ自体が判断材料になります。

    後悔したら辞めるべきですか 理由によります。配属・年収・忙しさが理由なら環境の問題で、社内で解決する可能性があります。顧客のために踏ん張れないなら、ファームを変えても同じです。

    「顧客のために踏ん張れるか」は、どうすれば分かりますか 入る前に完全には分かりません。ただし「顧客を変えたい」と思った具体的な記憶があるかどうかが、かなり良い予測になります。

    まとめ

    • 後悔の理由は5つに収まる。うち4つは入社前の質問で潰せる

    • ①仕事の中身は地味な調整が中心。「一週間でいちばん時間を使う作業」を聞く

    • ②配属・アサインで環境が決まる。「選考時点で決まるか」を聞く

    • ③年収は年次で上がらない。等級のレンジと昇格条件、みなし残業の扱いを聞く

    • ④忙しさは平均ではなくピークを聞く。生活が壊れるのはピークのとき

    • ⑤顧客のために踏ん張れるかだけは潰せない。ただし「顧客を変えたい原体験」があるかで予測できる

    • 後悔と、辞めるべきかは別。①〜④なら環境の問題、⑤ならファームを変えても同じ

    等級の見立てや聞きにくい条件面は、第三者を挟んだほうが確認しやすい部分です。コンサル転職エージェントの選び方に整理しました。


    山口翔太 2017年にアクセンチュアへ新卒入社。業界横断でデジタル変革を支援する部門に所属し、アナリストからマネージャーまでの4年間を過ごす。在籍中は中途入社者を受け入れる側にも。2021年に退職。

    田中麻衣子 2019年にベイカレント・コンサルティングへ新卒入社。アナリストからコンサルタントまでを経験し、IT・流通領域の案件を担当。2023年に退職。

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